フリーランスにとって最大の課題は「収入の不安定さ」です。プロジェクトベースの仕事では、案件が途切れると収入がゼロになるリスクが常につきまといます。
そんな中、多くのフリーランスが注目しているのが「Amazon卸売」による安定収入の構築です。一度仕組みを作れば、継続的な収入源として機能し、本業に専念できる環境を作ることができます。
この記事では、2025年のフリーランス市場動向を踏まえ、Amazon卸売で月収30~50万円の安定収入を作る具体的な7ステップをご紹介します。
なぜフリーランスにAmazon卸売がおすすめなのか?

収入の不安定性
- プロジェクト終了で収入が途絶える
- 季節変動や市場の影響を受けやすい
- 病気やケガで働けない時の収入不安
時間の制約
- 本業に集中したいが営業活動が必要
- 複数のクライアントとの調整が大変
- 休暇を取りにくい
将来への不安
- 年齢と共にスキルが通用しなくなる可能性
- 退職金や企業年金がない
- 独立後の収入源の多様化が必要

ライターをしていた際は、次々とプロジェクトを探さないといけなくて、常に焦っていました。営業活動や執筆活動など、時間をかけないと稼げず「これをずっと続けるの?」と心配しながらの日々でした。
安定性の確保
- メーカー直取引により中間マージンがかからず安定した利益を確保
- 一度構築すれば継続的な収入源になる
- 本業の収入が途絶えても生活の基盤を維持
時間効率の向上
- FBA(フルフィルメント by Amazon)で作業を自動化
- 1日1〜2時間の作業で月収30万円も可能
- 本業に集中する時間を確保
スケーラビリティ
- 成功パターンを横展開可能
- 外注化で完全自動化も実現
- 複数収入源の構築で安定性向上
Amazon卸売で安定収入を作る7つのステップ

ステップ1:基盤作り【期間:2週間】
1-1. Amazonセラーアカウントの開設
- 大口出品プランを選択(月額4,900円)
- 銀行口座・クレジットカードの準備
- 古物商許可証の取得(中古品を扱う場合)

古物商許可証の取得は中古品を扱うときのみ必要ですので、このブログでお伝えしている物販のやり方の場合は必要ありません。
1-2. 資金準備
- 初期投資目安:50万円〜100万円
- 仕入れ資金:80%(40万円〜80万円)
- 運転資金:20%(10万円〜20万円)
1-3. 作業環境の整備
- 商品リサーチ用のPC・ツール
- 商品保管スペースの確保
- 会計ソフトの導入

本業の収入が安定している今のうちに初期投資を行い、基盤をしっかり作ることが重要です。私は2年ほど副業として物販を行なっていました。
ステップ2:市場調査・商品選定【期間:3週間】
2-1. 需要のあるカテゴリーの特定
狙い目カテゴリー(2025年版)
- ヘルス&ビューティー
- ホーム&キッチン
- スポーツ・アウトドア
- ペット用品
- 介護用品
- 健康食品(サプリメントなど)
ヘルス&ビューティーや、健康食品分野は利益率が高い商品が多いです。さらに、消耗品なので繰り返し購入されることが多く、安定的に売れていきます。
ペット用品、介護用品は、ネットショッピングに限らず成長している市場です。売れる製品を見つけて基軸商品にしていきたいですね。
2-2. 競合分析
- 月間販売数50個以上の商品を狙う
- 販売価格の10%以上の利益率を確保
- 競合が10社以下の商品を狙う

まずはこの3つのポイントをクリアしている商品を探しましょう。Keepaとセラースケットを使って探してみてくださいね。
3つのポイントがクリアできる商品を見つけたら、以下のポイントもチェックしてみてください。これは「こっちもクリアしているとさらにいいな!」というポイントです。
- 仕入れ価格:3,000円以下
- 重量:1kg以下(送料削減)
- 季節変動:少ない
- FBAの競合数:5社以下

本業のスキルを活かせる商品、例えばデザイナーなら文房具、エンジニアならガジェットなどから始めると理解が早いです。

主婦の方なら子供向け製品、アパレルグッズなどはリサーチしやすいですね!私も得意なカテゴリーになりました。
ステップ3:メーカー開拓・交渉【期間:4週間】
3-1. メーカー・卸業者リサーチ
売れる商品を見つけたら、その商品の仕入れ先を探しましょう。(商品のリサーチと仕入れ先のリサーチはほぼ同時に行なっていく方が効率的です。)
目的の商品を製造しているメーカーや仕入れられそうな業者を見つけたら、片っ端から「お問い合わせ」「メール」を行なっていきましょう。電話をすると話が早いですが、時間がかかってしまうのでしなくてもOKです。国内メーカー:30社、卸業者30社 を目標に連絡をしてみましょう。

始めは「断られるのが当たり前!」という気持ちでいた方がいいかもしれません。
3-2. 初回コンタクト
件名:新規お取引のお願い、お問い合わせ
○○株式会社
ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
Amazon販売事業を展開しております[あなたの名前]と申します。
今回貴社でお取り扱いの商品をぜひ弊社でも取り扱わせていただけないかと思い、
ご連絡させていただきました。
貴社の○○商品に大変興味を持っており、
Amazon販売での取り扱いをご検討いただけないでしょうか。
【弊社概要】
– 事業内容:Amazon販売事業
– 設立年:20XX年
– 月間売上:XXX万円
– Mail:〇〇@〇〇.com
ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。
このようなメールテンプレートを作成し、各企業に問い合わせを行なってみましょう。

どのようなテーマで店舗を構築しているか、月間の売上はどのくらいなのか、など相手に好感を持ってもらえるような情報を記載してもいいかもしれませんね。
3-3. 取引条件の交渉
- 最小ロット:30個以下から開始
- 支払い条件:月末締め翌月末払い
- 返品条件:不良品のみ返品可能

個人でも十分新規取引が可能です。自信を持ってフリーランスの柔軟性とスピード感をアピールしましょう。
初めて仕入れる商品は「本当に売れるか」「月間どのくらい売れるか」が正確にわかりません。売れても、推測されていた配送料よりも高い配送料がかかり、利益があまり生み出せない可能性もあります。
一気にたくさんの商品を仕入れるとリスクが大きいので、最小ロットで仕入れられないか交渉をしましょう。売れるとわかったら、大きいロットで仕入れし、価格交渉なども行なっていくといいでしょう。
ステップ4:仕入れ・在庫管理【期間:2週間】
4-1. 初回仕入れ
- テスト仕入れ:各商品1〜30個
- 仕入れ金額:総額20万円以内
- 商品数:3〜5商品に絞る
商品数は多い方がいいと思うかもしれませんが、初めての場合はわからないことや管理の問題が多く発生します。焦らずともすぐに慣れてくるので、慣れた頃に徐々に商品数を増やしていくとスムーズですよ。
4-2. 在庫管理システム
- 在庫管理ツールの導入
- 発注タイミングの設定(在庫30日分)
- 資金繰りの管理
4-3. 品質管理
- 商品の検品・梱包
- 不良品の除去
- 写真撮影・商品説明の準備

初期は少量仕入れでリスクを抑え、売れ筋商品を見極めてから本格投資しましょう。
ステップ5:Amazon出品・最適化【期間:1週間】
5-1. 商品登録
- 出品申請
- FBA、自己配送の設定
5-2. 価格戦略
- 競合価格よりも10〜20円安い金額設定
- 定価販売品はポイント付与
- 利益率は始めはギリギリでも気にしない

始めは価格を下げないとカートが獲得できないことがあります。価格を下げないのが1番いいですが、もしカートを全く獲得できなさそうだったらライバルショップよりも少し価格を下げてみましょう。ずっと売れ残るよりも1つでも多く売った方が経験になります!
ステップ6:販売促進・レビュー獲得【期間:4週間】
6-1. Amazon PPC広告
- スポンサープロダクト広告の設定
- キーワード単価:50円〜200円
- ACOS(広告費売上比率):30%以下を目標

これは可能であればという感じで、必須ではありません。Amazonからは新規出品者に向けて広告の出向方法についてリモートの講座なども開かれています。無理せずにできそうな方はチェックしてみてください。
6-2. レビュー獲得戦略
- Amazon Vineへの商品提供
- フォローアップメールの自動送信
- アフターサービスの充実

レビューのフォローメールを注文管理画面から送ることができます。知人・友人に購入してもらいレビューを依頼するのもグレーゾーンではありますが、効果的です。自分でレビューするのは❌です!
6-3. 在庫切れ対策
- 需要予測による発注
- セーフティストックの確保
- 複数仕入れ先の確保
Amazonは在庫切れに厳しい印象です。在庫切れの状態が長く続くと、カート獲得率が一気に下がる傾向があります。複数の仕入れ先を確保したり、売れる予測を立てて2回目以降は多めに仕入れるといいでしょう。
もし、在庫を確保できなさそうであれば、一度商品の出品を削除して、仕入れができたときに新たに商品登録を行いましょう。
ステップ7:自動化・拡大【期間:継続】
7-1. 業務の自動化
- FBA納品の定期化
- 在庫管理の自動化
- 価格調整の自動化
7-2. 商品ラインナップの拡大
- 成功商品の関連商品展開
- 新カテゴリーへの進出
7-3. 外注化
- 商品登録の外注
- カスタマーサポートの外注
- (商品リサーチの外注)

商品リサーチはこのビジネスの中心ポイントなので、外注化はなかなか難しいですが、友人に声をかけて共同で行うなども方法はいいかもしれませんね。
フリーランス特有の注意点と対策

収益シミュレーションと実例
3ヶ月後の収益目標
項目 | 金額 |
月間売上 | 25万円 |
売上原価 | 20万円 |
Amazon手数料 | 2万円 |
その他費用 | 1万円 |
月間利益 | 2万円 |
6ヶ月後の収益目標
項目 | 金額 |
月間売上 | 100万円 |
売上原価 | 70万円 |
Amazon手数料 | 10万円 |
その他費用 | 2万円 |
月間利益 | 18万円 |

派手に稼ぐことはできませんが、その代わり長く稼いでいけるビジネスです。亀の歩を進めるイメージで着実にいきましょう。
事業所得として申告
所得分類
- 本業:事業所得
- Amazon事業:事業所得
- 合算:総合課税
必要な準備
- 開業届の提出
- 青色申告承認申請書の提出
- 会計ソフトの導入

クラウド型会計ソフト マネーフォワード クラウド会計 こちらが初心者におすすめで、私も利用しています。
経費として計上できるもの
- 仕入れ費用
- Amazon手数料
- 広告費
- 梱包材料費
- 自宅家賃(按分)
- 光熱費(按分)
- 通信費
- 交通費
- PC・プリンター
- 撮影機材
- 棚・保管用品
2025年の税制改正対応
2025年提出(令和6年分)の確定申告では、以下の点に注意が必要です。
- 電子帳簿保存法の完全義務化
- インボイス制度の適用
- 消費税の課税事業者判定

税理士への相談費用も経費計上できるので、複雑な場合は専門家に依頼しましょう。規模が大きくなってきたら税理士に依頼した方が申告漏れも無くなるので安心です。(国税局が訪ねてくるなんてことも…)
よくある質問(FAQ)
Q1: フリーランスでも本当に稼げますか?
A: はい、可能です。2025年のフリーランス市場では収入の多様化が重要とされており、Amazon卸売は有効な収入源になります。ただし、継続的な努力と学習が必要です。
Q2: 本業が忙しくても続けられますか?
A: FBAを活用することで、1日1〜2時間の作業で月収30万円も可能です。自動化を進めることで、本業に支障をきたすことなく運営できます。
Q3: 初期費用はどのくらい必要ですか?
A: 最低50万円、理想的には100万円の初期投資を推奨します。この金額があれば、リスクを抑えながら安定した収益を目指せます。
Q4: 失敗するリスクはありますか?
A: 適切な商品選定と資金管理を行えば、リスクは最小限に抑えられます。まずは小規模から始めて、徐々に拡大することが重要です。
Q5: 競合が多くて参入が困難では?
A: メーカー直取引により差別化を図ることで、競合との差別化が可能です。また、ニッチな市場を狙うことで参入障壁を下げられます。
Q6: 税務処理が複雑そうで不安です
A: 会計ソフトを使用することで、日々の記帳は自動化できます。また、税理士への相談費用も経費計上できるので、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
まとめ
フリーランスにとって、Amazon卸売による安定収入の構築は、単なる副収入の確保以上の意味があります。それは、経済的自立と精神的安定を同時に手に入れる手段です。
成功への3つの鍵
1. 段階的なアプローチ
- 小さく始めて大きく育てる
- リスクを最小限に抑える
- 本業とのバランスを維持
2. 継続的な学習
- 市場動向の把握
- 新しい手法の習得
- 失敗からの学び
3. 長期的視点
- 短期的な利益よりも持続性を重視
- 自動化・外注化による効率化
- 複数収入源の構築
今すぐ始めるべき理由
2025年のフリーランス市場では、収入の多様化がますます重要になっています。本業だけに依存するリスクを避け、安定した収入基盤を早期に構築することが成功の鍵です。
最初の一歩を踏み出すことから、すべてが始まります。
この記事で紹介した7つのステップを参考に、あなたも Amazon卸売による安定収入の構築を始めてみませんか?
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