物販・せどりの違いとは?仕入れや流れを解説

副業として気軽に始められるインターネットを活用した物販ビジネス。物販と聞いて、アーティストやアイドルのグッズ販売や、せどりや転売といった言葉を連想する方も多いのではないでしょうか。今回は物販・せどりとは何か、それぞれの意味や違いについて詳しく解説していきます。

物販はどのような人におすすめか、せどりのなかでも「店舗せどり」「電脳せどり」といったたくさんの種類についてもご紹介します。それぞれのメリット・デメリットなども解説しますので、興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。

そもそも物販ビジネスとは何か?

働き方改革や在宅勤務などの影響で副業として物販を始める方も多いですが、物販ビジネスはそもそもどういったものなのか、言葉の定義や仕組みなど説明します。

物販ビジネスの意味と言葉の定義

物販ビジネスとは、その名の通り「物を販売するビジネス」です。昔から商売の基本として行われていますが、近年ではインターネットを活用したネット販売のことを物販と表していることが多いです。

オリジナルの製品を開発して販売することも物販ですが、コンビニやメーカーが大規模に販売する場合はあまり物販という呼ばれ方はしません。

物販の仕入れ先や利益を出す仕組みは?

物販は直接、卸売業者やメーカーから仕入れて販売します。展示会でメーカーと直接取引を行ったり、卸モールサイトから購入したりする方法が一般的です。商品数を増やして大ロットで仕入れるのが特徴で、その分小売で販売されているよりも低価格で仕入れられます。

扱うジャンルは服・家電・雑貨・食品とさまざまで、販売するプラットフォームも多岐に渡っています。Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど大規模インターネットモールサイトや、MakeShop・COLORMEなどを利用した自社ネットショップ、メルカリ・minnneなどのフリマアプリなどに出品し利益を得ます。

扱いたいジャンルや規模にもよりますが、初心者の方や個人でスタートする方・副業として始めたい方は、インターネット通販サイトのAmazonをプラットフォームにするのがおすすめです。

プラットフォーム特徴
インターネットモールサイト
(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど)
・初心者でも始めやすい
・それぞれの規定や、ページデザインに従う
・もともとの集客力が強い
・販売手数料は商品によるが高くはない
自社ネットショップ
(MakeShop・COLORMEなどを使用)
・作成にWeb制作知識が必要
・サイトや販売方法に制約が少ない
・サイト自体に集客能力がない
・販売手数料がもっとも低い
フリマサイト・アプリ
(メルカリ・minnneなど)
・中古品や手作り品の販売に適している
・すぐに出品できる
・販売手数料が高い

せどりとは何か?仕入れ先や利益を出す仕組みは?

せどりにはたくさんの種類があり、身近なところからスタートできるのがメリットです。ひとつひとつ紹介していきましょう。

せどりの意味と言葉の定義

せどりとは、「商品を仕入れ利益を上乗せした価格で販売するビジネス」です。ひらがな表記でなにが元になったかは諸説ありますが、江戸時代の「糶取り」(米を売りに出す)や「競り売り」が由来と言われています。

スーパーやドラッグストア・家電量販店で安売りされているものを仕入れて、インターネットでそれよりも高い価格で販売することで利益を得ます。


元は古本業界で使われていた言葉で「転売を目的として同業者や愛好家から古書を買い取ること。」という意味でした。現在では古本以外の仕入れ販売もさす言葉になっていますが、出発地点が古本の転売であったことから、副業などの小規模なビジネスを指していることが多いです。

せどりの種類

店舗せどり

店舗せどりとは、実店舗で商品を仕入れて売るせどりです。主にホームセンター、ドラックストア、家電量販店、ショッピングセンター、リサイクルショップなどで仕入れます。実際に商品を手に取って見ることができるため、購入前に使用感を確認できるのがポイントです。

しかし、ネットショップなどから仕入れる場合と違って時間と体力が必要で、地域によっては手に入れにくい商品があったり店の開店時間が限定されていたり、制約も多いため考慮が必要です。

電脳せどり

電脳せどりとは、インターネット上のネットショップなどから仕入れて売るせどりです。

店舗せどりと違い、いつでも、どこからでも簡単に商品を仕入れられます。価格比較サイトやさまざまなツールを使って最安値のショップを見つけて利益が出る取引をしましょう。地方に住んでいる方や、副業でせどりをしていて夜に作業をしたい方におすすめです。

そのほかのせどり

そのほかにもさまざまな分類のせどりの種類がありますので、まとめて紹介していきます。

せどりの種類特徴
楽天ポイントせどり・価格差で利益を出すのではなく、楽天ポイントで利益を出す
・ポイントアップやセール時などタイミングを見極める必要がある
中古せどり・中古商品に対する知識がいる(古物商許可証が必要)
・利益率は高いが、偽物や破損などのリスクがある
欧米輸入せどり・主にブランド品のバッグや時計など服飾小物が多い
・商品1点あたりの売上額が大きい
中国輸入せどり・中国の安い商品を仕入れられる
・高い利益率が期待できる
輸出転売・日本の商品をeBayなどで世界に販売する
・アニメ雑貨など日本でしか手に入らないものを販売

自分がよく知っているジャンルや日常でよく使う物を取り扱うことで、スムーズにビジネスが始められますよ。

せどりや転売は違法?なぜ悪いイメージを持たれるのか

これから物販やせどりを始めようとしている方の中には、なんだかずる賢くて嫌なイメージを持っている方や「やめたほうがいいのかな?」と思っている方もいるでしょう。そのような方に伝えたいのは、物販やせどりは立派なビジネスだということです。

新作のゲーム機を何台も買い、オークションで売る

アイドルや有名人のグッズを、ファンでもないのに買い高値で売る

品薄のマスクを買い占めて、定価の倍で売る

このようなごく一部のマナーを守らない人たちが原因で悪いイメージがついてしまいました。個人で簡単にネットやアプリで物が売買できるようになったことで、手軽にビジネスをスタートさせ豊かになれるチャンスが増えました。その一方で、モラルのない人も簡単に参入できてしまうので、自分が購入する際やビジネスをする際には注意しましょう。

物販とせどりのそれぞれのメリットとデメリットを解説

物販とせどりの2つのビジネスに共通のメリットやデメリットも多くありますが、今回は比較して解説していきます。どちらの方が自分にあっているかチェックしてみてくださいね。

物販のメリットとデメリット

物販を行うメリットは、特別な知識やスキルがなくてもすぐにスタートできる点です。そして、数千円〜数万円のモール利用料と商品の仕入資金があれば、自宅でビジネスを行えるので初期投資が非常に少ないです。時間の融通がききやすいので、仕事や家事の合間に少しずつできるのも嬉しいポイントですね。

一方デメリットは、せどりで仕入れるよりも1度に多くの商品を扱わなければならない点です。卸売り価格で仕入れるために大ロットで購入しますが、売れ残った場合に赤字になるリスクや単価によっては仕入資金が高くなってしまう可能性があります。アパートなどで作業する場合には部屋にダンボールが溢れてしまわないよう注意が必要ですね。

せどりのメリットとデメリット

せどりを行うメリットは、赤字や損失のリスクが比較的少なく始められる点です。1つだけ商品を仕入れて売ることも可能なので、大幅な赤字にはなりにくいです。自分が得意なジャンルやセールをしているタイミングだけせどりを行うという風に、自分のペース行えるのも嬉しいポイントです。

一方デメリットは、安定して収益を得るのが難しい点です。あるタイミングで安く仕入れたものを売り大きな利益を得るのは比較的簡単です。しかし、継続的に仕入れることが難しいため常にトレンドやセール情報などを探し続ける努力が必要になります。

物販とせどりはそれぞれどのような人に向いている?

2つのやり方には共通点も多くあり、どちらをスタートしたらいいかわからない方も多いと思います。シンプルな判断基準としては、今後どのように続けていきたいかという点で判断してみてください。

物販はひとつひとつの収益が小さい場合がありますが、安定的に多くの商品を仕入れながら、メーカーの方たちとの人脈や取引も増えていきます。また、繋がった人脈から異なるビジネスに派生しやすいのも物販です。

せどりはタイミングによっては大きく収益を上げられるので、副業や家事の合間に行いたい方に適しています。仕入先は基本的に小売店なので、その後に繋がることはありませんが自分のペースで続けられるでしょう。

仕入れ方法の違いやそれぞれのメリット・デメリットを見て、みなさんはどちらのビジネスを始めようと思いましたか?それぞれ向いている方の例をあげていくのでぜひチェックしてみてください。

物販に向いているせどりに向いている
・ゆくゆくは会社を辞めて本業にしたい
・安定的に地道な利益を出したい
・なるべく自宅にいながら商品の仕入れを行いたい
・一度に多くの在庫を購入できる
・将来は違うビジネスをやりたいと思っている
・会社を続けながら副業として収入を得たい
・タイミングごとに大きく利益を出したい
・小売店に回る時間を確保できる
・在庫を大ロットで購入するのが難しい
・家事や仕事の合間で自分のペースでやりたい

まとめ

今回は、物販とせどりの違いや仕組みについて解説しました。それぞれのメリット・デメリットやどのような方に向いているかなど特徴が違うので、自分に合った方を選んでみてください。副業やビジネスとして物販やせどりを始めたい方は、ぜひこの記事を参考にして挑戦してくださいね。