Amazonで出品する際には、FBAを使用する方法と、自己配送で直接顧客へ商品を届ける方法があります。FBAはカートを優先的に獲得でき、梱包や配送の手間が少ないというするメリットがありますが、その分手数料がかかってしまいます。
自己配送にすることで、利益を出せる商品が増え仕入れの幅を広げることができます。今回は、FBA出品との違いやメリット・デメリット、どんなときにおすすめかなどを解説していきます。
FBAと自己配送をうまく使い分けて、売上をアップさせていきましょう。ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
自己配送とは?
自己配送とは、商品が売れたとき自分で発送を行うことです。仕入れた商品を自宅や事務所で管理し、発送手配をします。一方、FBA出品とは、Amazonが注文処理・梱包・配送を行なってくれるサービスです。
物販初心者ではFBA出品がほとんどの方も多いかと思いますが、自己配送でしか利益が出ない商品や、自己配送にすることで今までよりもさらに多くの利益が出せる商品もあります。
自己配送のメリット
自己配送を行うときのメリットを6つ紹介します。順番に見ていきましょう。
①素早く出品して販売できる
FBAで出品を行う場合、梱包や配送、FBA倉庫での受領などで最短でも2、3日は必要です。一方で、自己配送の場合は商品登録を行えば出品中にできるため、発売されたばかりのゲームや限定品などを販売する際には有利です。
価格変動が激しい、売れる時期が限定されている商品はできるだけ早く販売できる自己発送がおすすめです。MOKUはあまりそのカテゴリーは狙いませんが…
ただし、手元に商品がなくても出品できてしまうので、準備ができていない状態で売れた場合は配送遅延が発生しないように注意しましょう。
②すり替え防止になる
すり替えとは、商品を購入後中身を入れ替えて返品する悪質な返品方法のことです。FBAでは返品された時点で返金するため、返品商品が販売不可として手元に戻ってきたときに違う商品だったということが起こってしまいます。
現在Amazonでは、すり替えられた返品商品への補填のハードルがかなり上がっており、出品前の商品の状態を写真に残しておくことが必要だったり、製品のシリアルナンバーを記録しておかなければならなかったりと、全ての商品でその準備をしておくのは実質不可能です。
自己配送の場合であれば、商品が手元に戻ってきてから返金を行うことができるため、悪質なすり替えに対応することが可能です。
③返金額を調整できる
すり替え防止と共に、出品者の責任ではない理不尽な返品に対応できることもメリットの1つです。返品された商品の状態によって、購入者に返金する額を調整することができます。
購入者都合の返品の場合であれば、配送にかかった送料やギフトラッピング料などを差し引いた額を返金することもできます。開封済みの商品であれば50%の返金額で対応することも可能なので、返品率の高いカテゴリーなどでは自己配送を選択するセラーも多いです。
④利益が大きくなる可能性がある
大型の商品はFBA納品では少量しか配送できず、小さな商品を一括納品するのに比べて損になってしまいます。配送料とFBA手数料がかかってしまうので、自己配送にした方がいい商品は見極めなければなりません。
ただし、基本的には同じ値段で販売しているライバル店舗がFBAを使っているときは、FBAを使わないとカートが取れないので注意しましょう。
⑤Amazonに支払う手数料が少ない
自己配送の場合は、FBA納品でかかる販売手数料、配送代行手数料、在庫保管手数料のうち、販売手数料のみで販売可能です。
数百円〜数千円ほどの商品の場合、手数料が大きくかかってしまい薄利になってしまうのでどちらの配送の方がコスパがいいか、検討する必要がありますね。
⑥小型商品は利益が大きい
小型の商品を販売する場合は、自己発送の方が配送料が安くなります。日本郵便のクリックポストやヤマト運輸のネコポスで発送すれば、Amazonの小型商品の配送代行手数料の252円を下回ります。
数十円の違いかもしれませんが、塵も積もれば山となると言われるように、細かいところの経費を削減していくことも非常に重要ですよ。
自己配送のデメリット
自己配送で商品を販売する際には、気をつけなければならないデメリットもあります。4つ紹介しますので順番に確認してみてください。
①配送遅延のペナルティがある
Amazonでは、配送のスピードが非常に重要視されています。そのため、自己配送で商品が売れてから配送しないといけない期限を過ぎると、発送遅延でアカウントへのペナルティが下されてしまいます。
実際にアカウントの停止をされるのは、何度も何度も遅延を行った場合なので1度目でアカウント停止になることは少ないでしょう。ですが、Amazonへの信頼が少なくなってしまうため、カートの獲得率などに影響する可能性は十分あります。必ず注意しなくてはなりません。
また、すばやく発送をしないといけないため、常に商品が売れたかを細かく確認しなければなりません。さらに、長期間発送できない期間を作れないので、常に配送の準備をしておく必要があります。
「お急ぎ便」や「15時までの注文は当日発送」などの商品はカートの獲得が優先される傾向があるので積極的に使いたいですが、その分手間は大きくかかってしまいます。販売商品が増えた時に対応ができなくなるので、梱包、配送業務担当のスタッフを雇うことも検討しなければなりませんね。
②商品が売れにくい
自己配送とFBAの商品が同じ値段で販売されていた場合、FBAの方が優先してカートを獲得できます。手数料の分を差し引いて販売することはできますが、FBA販売のライバル店舗が多い場合は、FBAを使用した方が価格競争にならずにスムーズに商品が売れるでしょう。
さらに、自己配送は通常はプライムマークが付かないので、購入者の信頼が低くなる可能性もあります。購入者の中には、プライムマークがついたAmazonを通した商品を購入したいという思いの方も一定数いるため、値段が多少高くてもFBAから購入する場合があるかもしれません。
③保管スペースが必要
自己配送の商品は自分で発送することになるので、売れるまでは自宅で商品を保管する必要があります。
仕事用の事務所や倉庫を借りていれば問題ありませんが、スタートしたばかりのセラーや副業でAmazon物販に取り組んでいる方は、自宅を商品置き場として使っている方が多いでしょう。取り扱う商品のサイズによっては、部屋が段ボール箱だらけ、商品だらけになって窮屈になることもあります。
また、商品を日焼けさせない場所に置いたり、どこに何を置いたかなどを把握したりしておかなければならないため、管理体制に気を配らなければなりません。
④注文ごとに発送するので手間がかかる
自己配送は商品の注文が入る度に、発送手続きをしなければなりません。10件の注文が入れば、10人の購入者に対して、商品を梱包して発送をする必要があります。発送作業に追われる覚悟を持っておいた方がいいでしょう。
プライムデーやブラックフライデーがあるホリデーシーズンは特に大変になりそうですね。
自己配送の注意点
自己配送で配送するときはいくつかのルールがあります。FBA出品とは違い、トラブルが起きたときは自分で対応しなければなりません。注意点を把握し、お客様に満足してもらえる配送を行いましょう。
注意点①:納品書の同封
商品の詳細と価格が記載された納品書は、購入者が商品を受け取ったときに何を購入したのかを確認するために同封する必要があります。
自己配送を選択している場合、Amazonのセラーセントラルでダウンロードできます。忘れずに同封しましょう。
注意点②:返品時
自己発送した商品が購入者都合で返品される場合、返品時の送料は購入者に負担してもらいたいですよね。
後からトラブルにならないように、返品リクエストや商品説明欄などに「お客様都合の返品にかかる送料はお客様負担になります」といった文言を記載しておきましょう。
出品者が何も悪くない返品の場合でも、Amazonマーケットプレイス保証を申請された場合、配送料を含めた購入代金の返金を求められることがありますので注意が必要です。
注意点③:梱包
梱包は、商品を保護するために重要な役割を果たします。商品自体に問題がなくても、梱包についての評価をされることはよくあります。万が一、配送時に商品に傷がついたり使えなくなったりすると、大きなクレームにつながってしまいます。適切な梱包材を使用し、商品が箱の中で動かないようにすることが重要です。
また、配送ラベルも箱の外側にしっかり貼りはがれないようにしましょう。
自己配送はどんな人やどんな場合におすすめ?
自己配送とFBAはそれぞれの商品の配送料やFBA手数料、ライバル店舗の配送方法などを確認しながら決定する必要がありますが、これから紹介する商品に関しては、自己配送を利用した販売がおすすめです。
- 薄利多売の小型商品
- 販売する時期が限定されている商品
- スピード勝負の商品
小型商品を大量に販売するのであれば、FBAよりも自己発送の方が送料が安いでしょう。1商品に対して100円安く販売できる場合、月間で200商品を販売すれば月2万円利益を増やせます。大きなロットで商品を仕入れる場合、その分仕入れ先から割引してもらえることもあるので、その点でも利益の増加が見込めるかもしれません。
発売したばかりの商品や、価格の変動が激しい商品を売りたい方にも自己配送がおすすめです。夏の日除け虫除けグッズや、ハロウィーンの仮装グッズや、クリスマス商戦のおもちゃなど数ヶ月間で売り切りたい商品は、自己配送を検討してもいいでしょう。
テレビや雑誌で紹介されたゲームやおもちゃ、SNSで紹介された便利グッズや電化製品などを売りたい方も自己配送のスピーディーな出品がおすすめです。FBA納品している間に流通が落ち着いて、価格が下がってしまう可能性があります。
ただし、プレ値を狙った販売方法やせどりのような販売方法は、一度で大きく利益を出すことはできますが長く利益を出すことは期待できません。コツコツと積み上げたい方は、MOKUがおすすめする卸やメーカーと取引を行う物販を行いましょう。
まとめ
今回は、自己配送のメリット・デメリットや注意点、どのような場合におすすめかなどを紹介しました。メリット・デメリットをまとめると以下となります。
①素早く出品して販売できる
②すり替え防止になる
③返金額を調整できる
④利益が大きくなる可能性がある
⑤Amazonに支払う手数料が少ない
⑥小型商品は利益が大きい
①配送遅延のペナルティがある
②商品が売れにくい
③保管スペースが必要
④注文ごとに発送するので手間がかかる
自己配送は多くの工程を自分でしなければなりません。物販初心者はリサーチに割く時間が大切です。まず最初はFBA納品からスタートして、慣れてきたところで自己配送で利益が取れる商品に取り組んでも遅くはありません。
自己配送の場合は、各運送会社によって荷物量に応じた配送料金割引などを設けている場合もあります。月に60個、100個と荷物の量が増えるに従って、1つ1つの荷物の配送料が安くなっていくので、その取引が可能になるまでは自己配送で利益が出る商品をメモしておくだけでもいいかもしれませんね。
メリットも多くある自己配送なので、経費の削減のためにも使わない手はありません。しっかりと商品ごとにどちらの配送方法がいいか見極めて、利益を出していきましょう。
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